チェンバロ

まずは、ピアノでも馴染んできたであろうバッハの小品などでチェンバロ奏法の基本を身に付け、生徒さんの熟練度に合わせてインヴェンション→シンフォニア→平均律またはフランス組曲・イギリス組曲やパルティータなどへとつなげていきます。

バッハに馴染んだら、少しずつチェンバロならではの作曲家(ヘンデルやスカルラッティ・ラモー)や時代を遡って17世紀のフローベルガーやルネサンス後期の格調高い鍵盤音楽にも触れていきます。

そして、なんと言っても17世紀~18世紀のフランスのクラヴサン(チェンバロ)音楽(チェンバロでしかその真の魅力を引き出せないと言われる程の)でバッハにも不可欠な舞曲の様式感とタッチの美しさを身に付けていきます。

フランソワ・クープラン,ルイ・クープラン,ラモーはもとより、シャンボニエールから始まるあらゆる有名無名に至るフランスのクラヴサン音楽の楽譜が教室にありますので、知らざれる曲を発掘したい方もどうぞ。

~使用楽器~

大型フランス式二段鍵盤:J.H.エムシュに基づく(1756年製:ピッチは415Hzのみ)

※鍵盤部分の拡大図です

18世紀フランス屈指の名工、アンリ・エムシュ(1700〜1769)が1756年に製作したクラヴサン(チェンバロ)。瑞々しい豊潤な響きと煌めくような音色が特徴で、他のどのフレンチチェンバロとも違った底光りするような独特な響きを持ちます。

フレミッシュ一段鍵盤 :J.A.ルッカースに基づく(1640年製:ピッチは415,440Hz)

「チェンバロのストラディヴァリウス」とも評されたルッカースによる1640年製作の一段チェンバロのレプリカです。「銀の鈴を振るかのような音色」と形容され、ヘンデルも所有していたとされる名器です。フレンチよりも引き締まった、シャープで力強いフレミッシュ(フランダース)の響きが特徴です。